相手側になんらかの非があって、謝罪をしてきたときに
「謝らないでください」
や
「お気になさらないでください」
といった言葉を返答する場面があるかと思いますが、この謝らないでくださいとお気になさらないでくださいってどういうふうに使いわけしていますか?
おんなじ意味じゃないの?
一見そうっぽいんですけど、実は違っていて
〇謝らないでください
相手に非がないのに、謝っている時。
もう十分謝っているのに、何度も謝られる時。
〇お気になさらないでください
相手に非があり、謝ること自体は妥当である時。
という使い分けが考えられます。
微妙な違いがあるんだね・・!
以下で詳しく書いていきたいと思います。
「謝らないでください」について
上記でも説明したとおり、「謝らないでください」には
相手に非がないのに、謝っているときに返す言葉として挙げました。
例えばどういうことかというと
・打ち合わせに相手が遅れてきたとします。
・遅れた理由が台風の影響で電車が大幅に遅れてしまったことが原因。
・打ち合わせ時間に間に合わないため、しっかり遅れる旨の連絡も相手からもらっている。
・遅れて到着後、相手が「遅れてすいませんでした!」と謝罪してきた。
という場合。
遅れた原因は台風という自然災害で、人の力ではどうしようもない事柄ですよね。
しかし、相手は自分のせいではないのに、遅れたことに対して自分が悪いとして謝罪をしてくるものです。
そういう時に返答として使うのが
「謝らないでください」
ということです。
「(台風のための電車遅れで、仕方のないことだとわかっていますので)謝らないでください」ということになるんですね~。
余談ですが、
もし、自分が遅れた側だとした場合
遅れそうなら相手に連絡を入れるというのは絶対ですし、自分のせいではないにしても謝罪をするというのも必須です。
「台風だし相手も遅れることはわかっているだろう」
「台風が原因なんだし謝る必要はないだろう」
というのは自分の主観でしかありません。台風が原因なんだから何も説明・謝罪はしなくても良いという寛容な人も、もしかしたらいるのかもしれませんが、
遅れる旨の連絡を入れる、伺った際には謝るというのはやらなくてマイナス印象になりえても、やってマイナスになることはないので、やっておくことが基本です。
・・・余談でした。
「お気になさらないでください」について
「お気になさらないでください」は謝ることに関しては正当性がある場合に使うと言いました。
また例を挙げると
・打ち合わせに相手が遅れてきたとします。
・遅れてきた原因が、別の打ち合わせが長引いてしまったこと。
・遅れる旨の連絡は入れている。
・遅れて到着後、相手は「遅れてすいませんでした!」と謝罪をしてきた。
という場合。
これは遅れてきた原因が別の打ち合わせが長引いたことということで、相手に非が全くないとは言えないですよね。
遅れてきたことに少しでも非の原因があると思われます。
ただ、多少遅れてきたとしてもたいした問題としてこちらが捉えてないですよ、とする場合には
「お気になさらないでください」
ということになります。
「(あなたが原因で遅れてきたとしても今回は特に大きな支障はないですので)お気になさらないでください」ということなんですね~。
「お気になさらないでください」には他にも使い方がたくさんある
今回は謝罪されたときの返しとして「お気になさらないでください」を取り上げましたが、実は他にも使える場面がたくさんあります。
なんでそんな色々あるの?
日本語の難しいところですよね~・・。
お気になさらないでくださいには・・
・気にしないで。気に留めないで。
・大丈夫です。
・結構です。
・気に病まないで。
と一言なのに意味が混在しています。
気に病まないで。に関しては謝罪の返答ということで上記で取り上げているものになりますが
「頼まれている件は順調に進んでいるので、お気になさらないでください」(気にしないで)
急な出張を頼まれた部下が上司に対し
「私のほうは問題ありませんので、お気になさらないでください」(大丈夫です)
相手がタクシーで送ってくれると言っているのに
「電車で帰りますので、お気になさらないでください」(結構です)
ということで、かなり色々な場面で使われますので、覚えていて損はない言葉です。
まとめ
「謝らないでください」は相手に非がないとき
「お気になさらないでください」は相手に非があるとき
ということで使い分けができることを挙げました。
少し脱線して、お気になさらないでくださいの使い道の多さも挙げてしまいました。
かなり脱線したような・・
すいませんでした(笑)
日本語ってほんと難しくて、言い方ひとつで相手の印象が変わってしまい、好意的に捉えられることもあれば、悪意があるように捉えられてしまうこともあります。
社会にでると様々な人と接することになるので、万人に通用するような間違いのない言葉遣いが出来るようになりたいものです。
そんな僕もまだまだなんですがね・・。一緒に勉強していければと思います。
この記事が何かのお役に立てれば幸いです。
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